ムカッ

「わかってます。
いいんですぅ!走りきることに意味があるんだもん!」


プイッと顔を背ける

先生がクスクス笑った

「確かに…。
でも、このままじゃ完走する頃には下校時刻を過ぎそうだな。」


「もぅ!仕方ないでしょ!ただでさえ鈍足なのに、夏には骨折しちゃって…」


言いかけてハッとした

最大の失言!


エリザベスのせいで怪我したことは

先生が一番気にしてる…



だから言うつもりなかったのに…つい、溢れちゃった…ー!


慌てて先生を見る



そこには悲しそうに、申し訳なさそうに私を見つめる愛しい人