「でも、玲子さん、俺に興味なんてなさそうだったし……。
っていうか、どっちかって言ったら、俺の事嫌いだったでしょ?」


「えっ!?な、なんで?」


バレてたの?


「玲子さん、頑張って笑顔作っていたけど、顔引き攣ってたよ。
それに、話し掛けてもそっけない態度だったし」


笑いながら本田さんは言う。


「まっ、だから、俺に何としてでも興味を持ってもらおうと思った。

で、あの雨の日。あんな事言ったんだ。
どんな印象だったとしても、玲子さんの中に俺の存在が残るだろ?

まぁ……、好きになったの玲子さんが初めてだし、俺を好きになって欲しい、って思ったのも玲子さんが初めて。

だから、どうしたらいいのかわからずに、最後は暴走してしまったけど」