あの雨の日から数日が過ぎる。


だけど、私はあの日の事が、忘れられないでいた。


何をしていても、本田さんの事が頭から離れない。


それは、家にいても、仕事をしていても。


無意識に本田さんの事を考えている。


私は本田さんの事、何とも思っていないのに。


いや、むしろ本田さんの事はムカついていた。


勝手に私の気持ちを決めるし、それに……


キス、してくるし……


でも、ムカついていたけど。


少しドキッとしてしまった私もいる。


本田さんは苦手なタイプ。


関わりたくない人。


なのに、こんなに本田さんの事を考えているなんて。


それに、ドキドキするなんて。