あの出逢いから4年目の初夏。
ようやく俺の長い片想いは終了した。
………はず、だったんだが。
「もう、千広なんて大っきらいなんだから!」
「はぁ!?」
目の前には、髪が伸びて少し大人っぽくなった由衣が。
前と変わらない怒った顔をしている。
〝ケンカ友達〟から〝恋人〟になって幸せなはずなのに…。
由衣は今、猛烈に怒っている。
「きらい、きらい、大っきらい! 千広となんか、別れてやるんだからぁー!!」
「だから、俺が何したって…」
「うるさい!いいから、もう別れるのっ!!」
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