そんな仲の良い朝を過ごし・・・・今に至る。



「那智姫様・・・・これは・・・また・・・」



美沙が言葉を詰まらせる程に、刺客と毒物が増え、それにプラスされ那智に取り入る為の毒物が塗られていない贈り物も増えた。




今まで王に無視されていた有栖川の姫。



それが王のお気に入りになった。その噂を聞いた馬鹿な臣下達が競って送ってきたものだ。




ただでさえ嫌がらせの贈り物が増えたというのに、ここに取り入る為の贈り物まで加わった。



その為、毒が塗ってあるものと塗っていないものを分けるだけで時間がかかる。



「美沙・・・・妾が処理できれば良いのだけど・・・」



本当に申し訳なさそうに笑う那智に美沙は慌てて間に入る。



「申し訳ありません。そのような事を言いたかったわけではないのです。・・・ただ那智姫様の命が心配で・・・」




今までも十分危険だったのに、ここにきて更に命の危機が増した。



美沙一人だけでは、対応するにも限界あった。美沙自身守り通せるか自信がなくなってきている。