王が那智にした事は許せない・・・・しかし那智の立場からすれば文句を言えることでもない。


那智は王に嫁いだのだから。



柚那は那智に見せるかどうか悩んでいた物を那智の元へと出した。



那智が戻って来て以来・・・ずっと持っていた物。



それは志高が柚那にあてた文だった。




那智がなにこれ?と文を開けば・・・・那智の動きが止まる。




短い文だった。



【一の姫。



那智を頼む。




那智が望むように・・・もしもの時は逃がしてやってくれ】




それだけしか書かれてなかった。




しかし・・・それだけで伝わる文だった。