5年生になり、私は
次の恋は中学生になるまでないと思っていました。
でも思えばその恋は私が初めて頑張った恋だったといえます。
相手の第一印象はそんな覚えていません。
そんな彼と家庭科の調理で同じ班になりました。
その時彼は洗剤を見ながら難しい顔をして一言呟きました。
「やだな…」
初めて身近で彼の声を聞いた気がしました。
「何で嫌なの?」
ほんの好奇心で聞いたら彼は洗剤の裏を見つめながら
「洗剤って色んな物質が入っているから使いたくないんだよなー」
正直私は勉強が得意な方ではなく、洗剤の物質について話す彼にそうですかという感じで興味は沸きませんでした。
それに、彼は頭が良かったから私は偏見の目でこの人頭堅そうで自分とは合わないなと決めつけてしまったのです。
それもあって5年生の時は彼を苦手視していました。
でもこの恋のお陰で私は好きの逆の気持ちから恋になることがあるのだと知りました。
そして同時にその逆もあるのだと知らされたのです。