「な、何もいない?……落ち着くのよ琥珀!私は平気なんだから!」


自分にそう言い聞かせていると、何者かに後ろから腕を強く捕まれた


「きゃっ……」


「おっと、死にたくなかったら静かにしな」


首筋に冷たい感触のするものを当てられた


――刀だ


琥珀は横目でちらりと後ろに立つ者を覗き見た