鋼は外をちらりと見る


空は橙色に変わり、日が沈みかかっている


もう夜がきてしまう


きっと琥珀様は森を出るつもりに違いない


「近江、俺は今から出かける。琥珀様を迎えに行ってくる」


「えっ?あ、待って……」


鋼は近江の返事も聞かずに歩き出してしまった


琥珀様が危ない!


焦りで鋼の手が震えた