暴れる琥珀を近江が抱き留めると、軽く頭を下げて隣の部屋に行ってしまった


「疲れた顔をしているな」


言葉と共に、神威は美月の目元に口づける


「すみません。お見苦しいところを」


「見苦しくはないさ。相変わらず可愛い」


「神威様……」


「こうして二人きりになるのは久しぶりだな。琥珀が生まれてから俺は美月にあまりかまってもらってない」


神威はすねた子供のように唇を尖らせると、身体を倒して美月の膝に頭をのせた