「気にしてませんから、立ってください!」


琥珀もしゃがみ込んで近江の手を取る


「……あなたが姫様の娘様、琥珀様なのですね。この日をずっと待ち焦がれていました」


つうっと、涙が近江の頬をつたう


「……近江。琥珀様困っているだろう」


「ごめんなさいお兄様。嬉しくって、つい……」

近江は涙を拭いながらゆっくりと立ち上がる