「それと、琥珀様が目を覚まされたら、婚礼の儀は今夜行うと伝えてほしい」 「琥珀様が婚礼の儀に?まさか鬼島様と琥珀様が……?」 「そうだ。俺は頭領に選ばれたからな」 「え……?鬼島様が頭領?」 「そうだ。どうした、なにか問題でもあるのか?」 「……いえ。何でもありません」 近江は、不満たっぷりの表情で視線を逸らす 手が震え、瞳が濡れていた