「月が……」


眠れぬ夜に、琥珀は月を眺めていた


綺麗な満月


手が届きそうなくらい大きくて美しい月


少し肌寒くなってきたわね


なにか羽織るものはないかと思い、あたりを見渡す


そして身近にあった単衣を手にとって羽織る