『ほら、朝ご飯だよー!!』


時刻は7時40分。
私の支度をしなければ…。


「おねぇ、手抜きー!」

コウは叫ぶ。


『うるさいっ、はやく食べて!
新学期そうそう遅刻するよ~』


『ハナー』

私は制服を着ながらハナの部屋に入る。
ハナとコウの部屋は同じ部屋。


さっきあんなに元気だったのにもう疲れて眠っているハナの姿を見て、子供ってわからない。と改めて思った。


『ほらっ、起きて!』


ハナを叩いて無理やり起こす。
ハナも今日から幼稚園が始まるのだ。


ハナの洋服はほとんどワンピースだ。
理由は女の子らしいハナが好きなのと、私が着させやすいから。

ただそれだけ。


私は無言でハナにワンピースを着させる。


『よしっ、完了!

ハナ朝ご飯食べて』



私も制服を着終わると急いで髪をとかす。
長い髪に日に焼けていない真っ白な肌。


夏が終わったというのに、なんだか自分惨めだ。