って思い出にひたっている場合なんかじゃない!


まずは、朝ご飯。


油をしいて、3つ卵をフライパンに入れて…その間にパンを焼く。
昨日の残りの煮物をレンジでチンして…-


「おねぇ!
雑巾!!」


コウがドタバタと走りながら私に向かって叫んでいる。


『雑巾はね、、、昨日ちゃんとやったから、、そこの机の上にあるよ!』


そう叫びながら、お皿に目玉焼きとパンを盛り付ける。
同時にピピピピピッ!となる電子レンジを止めて3つのコップを出し牛乳を注ぐ。


「おねぇ!!
ない!」


コウはぐしゃぐしゃの髪に青のTシャツとズボンをはいている。

最近やっとコウは一人で服を着られるようになり、洋服は私が前日枕元に置いておくのが習慣だ。


『ちょっと待って!!』


机の上に急いでお皿とコップを置いてコウの所へ小走りする。



『ほら、普通にあるじゃん』


机の上に堂々と置いてある雑巾をコウに渡し、ランドセルに入れる。

こんな事はしょっちゅうだからもう慣れた。


『あれ、ハナは?』