「両親のいない家庭はね、子供も反抗的になりやすいケースが多いって」


楓は心配そうにそう言う。
楓のパパは接骨院をしている。
ママは元小児科の看護師をしていて、子供に関する情報を教えてくれる。


『うん…私もその事は楓ママに聞いたよ?

だけど、二人を里子になんか出来ないよ…
私達は血が繋がってる兄弟なんだし、他人とは違う』


里子にしようか一度は迷った。
私にだって私の人生があるし。
まだ私は17歳。
三人で暮らす事なんか想像さえ不可能だった。


だけど、二人が「おねぇ、おねぇ」って頼ってきた時、私は二人を里子なんかに出来ない!って思った。


「そうだねっ、それに協力する人はいる♪
私は優奈を信じるよっ」


笑顔で私を見ながら背中をポンポン叩いた。


「二人を大切にすればなんとかなるさっ」


『うんっ』