「あんたも大変ねー」


楓がそう言いながら洗濯物をたたむ。
私は机の上を拭きお皿を片付ける。


『普通だよっ、私が決めた事だし』


平然を装ってコップを拭く。


「二人を教育しなくちゃならないし、、、
将来反抗期とかきたらどうすんの?」


反抗期…。
私は一度も反抗期なんか経験した事がない。

やっぱり親がいれば反抗したくなるのかな。


『反抗期ってどんな感じ?』


「あんたと口をきかなくなったり、、、今は甘えて可愛い二人も、そういう意味では可愛くなくなるの。

それに、大きくなったら両親の話を詳しくしなければならないし、きっと普通の家庭よりも三人の関係大変だよ?」


そんな事は覚悟していた。
大きくなったら二人にお父さんの事情とお母さんの事実を言わなければならない。


二人は今、お父さんは遠くに仕事に行っていて、お母さんは病気でなくなったと嘘をついているのだ。