始業式は呆気なく終わった。
そこからは久しぶりに楓とお昼を食べる事になった。
今日は学校が早かったから特別にちょっとだけ外食ができる。



幸せ。

なはずなのに…


『はぁ、』


なぜかため息ばかりがこぼれる。


「あんた、せっかくの可愛いお顔が台無しよー
大丈夫なの?」


楓は眉をひそめながらハンバーガーを食べる。


『大丈夫よっ、、、たぶん』


自信なさそうに答える私にクスクス笑う楓はやたらに大人に見える。


「小悪魔ちゃん達は手強いわねー」


『本当…。』


そう言って机に顔を伏せる。
私の頭の中には小悪魔ちゃん達しかいないのだ。


「優奈さ、恋とかしたら?」


呑気にそんな事を言う楓に驚いて顔を勢いよく上げる。


『何言ってるのー
そんな暇ないよー』


半べそをかきながら思いっきりジュースを飲み干す。