亜樹の第一声は意外なものだった。
いつもの鈴木くんではなく…

”て…輝也？”

…今輝也って呼んだ？俺の空耳？
そう思いつつも今まで以上に強く抱いた。

『お前は一人じゃない、今までごめん…』

俺なりの精いっぱいの言葉だ。
亜樹は、泣きながら答えてくれた。

”今までありがと…。罪悪感…？から私の近くにずっといてくれたの？元彼女の私が事故にあったから…”

やっぱりこの流れで行くと、亜樹の記憶は戻っているようだ。
驚いたのはそこにもだけど罪悪感？なにそれ。
俺がそんなこと思ったことなんて…あるけどだから近くにいたのは違う。

『違う…俺はそんなつまんない理由で亜樹の近くにはいない。本心でお前の近くにいたかった。そんなこと言ったのはあいつたちか？』

”ほんと？信じていいの？…うん”

俺はあぁ。と言い亜樹の方を見ると少し泣きやんでいた。