敦史が帰ったあと、あたしたちは体育館から歩いて帰った。


「…ねぇ、美玲。」


早苗が、ぽつりと呟く。


「あたしね、敦史が言ってた通り、寂しかっ…」





「ちょっとストップ!」





ふいにあたしが早苗の言葉を遮った。


「あたしに先に、言わせて。」



早苗に隠そうとしたこと、本当の気持ち、全部、知ってもらいたいから。


あたしから、言わなきゃ。


そう、思った。






「あたしね、本当はずっと…佐野先輩が好きだったの。」