「もっ…もしもし？早苗？」


焦って出た事を隠そうとして、うまく言葉がでてこない。




「ね、美玲。佐野先輩が好きだったんじゃないの？」




――――-言葉を失った。







「最初、美玲が佐野先輩に目を奪われてた事、知ってたよ。だけど、それから定期テスト後とか元気ない美玲を見て、渡井君とくっつけようって敦史と計画したりもした。だけど、渡井君から聞いたよ。忘れられない人がいるって。それって…佐野先輩なんじゃなかったの？」






…早苗、気付いてたんだ。



驚き


喜び


戸惑い



色んな想いが混じる。




このとき、なんであんな風に言っちゃったんだろう。