本当は、こうやって賢のもとになんて、行くべきじゃない。



賢を、傷つける。

多分。

ううん、絶対。




だけど、あたしが、だんだん賢に惹かれてきているのも、本当なの。




「お疲れ!俺・・・わかっちゃったよ。4番だろ?」


そういいながら、体育館にいる、背番号4番を身に纏う人。


佐野先輩を、指差した。






「…いい男じゃん。」


ぼそっと、賢が呟いた。



「ごめんね…っ」


優しい賢にそんなこと言わせてしまった、自分が許せない。




ごめん。

ごめんなさい。