あいつ……



堂々とわざとらしく入ってきやがって。




あたしは湊谷の元へ向かった。



「お、お帰りなさいませ……ご主人、様……」



「あ、藤ちゃんだ。写真撮ってー」



「………か、かしこまりました…」



こいつにメイド言葉を使うのはキツイな。



そろそろ慣れてくる頃だと思っていたが……



相手が湊谷だと少し無理があるな。



あたしはカスミさんに写真を撮ってもらおうとカスミさんを呼んだ。



するとカスミさんはカメラを持ってすぐに来た。



「あら湊谷くん、もうポイント貯まったの?」



「はい、一様」



「湊谷くんもすっかり常連さんになったわねぇ…☆」



「…店長……撮るなら早くお願いします……」



「あ、そうね。…じゃ、二人とも笑ってー!撮るわよー」



カスミさんがそう言ってカメラを構えると、湊谷があたしの腰に手をまわしてきた。