―――……




「やっぱ藤ちゃん、猫耳似合うわねぇ☆」



店長のカスミさんがあたしの目の前で目をキラキラさせて言う。



ロッカールームにて。




あたしは黒い猫耳カチューシャと尻尾を付けられた。




「………」




この格好でバイトを一週間続けると思うと、気が重くなるな…。



まぁ、バイトは週三だから良いけど…




「…じゃあ…接客行ってきます…」




「藤ちゃんっ!明るく笑顔でね☆」



「…はい」



あたしはカスミさんに力なく返事を返し、接客へ向かった。



っと、あたしがロッカールームから出た瞬間。



―――…チャリーン



「すみませーん。ポイント貯まったんですけどー」



大声でそう言いながら変態が店に入って来た。