「・・・なんとなくです!」


太一さんの笑顔は、笑美に似ていた・・・。


せやから、俺もほんの少しだけ


笑えた・・・。笑美と同じように


安心できたんかもしれへん・・・。


その時、俺の握っていた笑美の手が


動いたような気がした。


「笑美!?笑美!俺や、恵や!」


「え、姉ちゃん!?」


「笑美!?」


みんなが、笑美を呼ぶ。


そして・・・笑美の目が・・・


少しずつ開いて・・・俺を見てくれた・・・。