俺は小さく笑美の名前を呼ぶ・・・。


それから、笑美の隣に行って手を握った。


「笑美・・・俺のせいで・・・ごめんな・・・」


笑美・・・目を覚ましてや・・・。


ちゃんと・・・笑美に誤りたいんや。


「・・・なぁ。姉ちゃんは何でこんなことに?」


弟の太一くんが聞いてきた。


「小さな、五歳くらいの男の子とぶつかって。


その時、笑美さんは・・・左胸を押さえてたのに


僕は・・・何もできなくて・・・。


僕が・・・すぐに・・・っ


救急車呼んでたら・・・こんなことに


ならずにすんだかもしれないのに・・・」