それからすぐ


笑美の両親と弟さんが到着した。


「ご家族の方はどうぞ、中へ。」


俺は・・・家族やない。


せやから・・・


笑美のそばにおられへん・・・。


そう思っていたとき


「あんた・・・恵さん?」


「え・・・。何で俺の名前を・・・。」


「姉ちゃんの彼氏なんだろ。

・・・一緒に姉ちゃんに会いに行きませんか。」


弟さんの目は真剣そのものだった。


「太一。この方は?」


「姉ちゃんの、大切な人だよ。」