「け・・・いっ」


「笑美・・・。どないしてん?


何があったんや?」


「わた・・・し。生きてるんだよね?」


「当り前やん!今ここにいてるやんか。


俺が抱きしめてるんは、俺の好きな人やろ?


笑美なんやろ?」


静かにうなづくことしかできなくて。


それでも、恵はもっと強く私を抱きしめてくれた。


すごく温かくて、安心できた。


「で?どないしたんや?」


「・・・一年前のことを思い出しちゃってたの。」


「一年前?」


「うん・・・。退院して学校に行った時のこと・・・。」