お母さんのその涙の意味も知らずに


私はお母さんの肩を抱いて「大丈夫だよ」と声をかけた。



そして、次の日の朝一番に恵に伝えた。


恵は今にも泣きそうな顔になりながら


話を最後まで聞いてくれた。


そして、全て話し終えたとき恵が言ってくれた。


「手術・・・頑張ってこいよ?」


「うん・・・大丈夫だよ。」


私はまた、大丈夫と言った。でも


本当は大丈夫なんかじゃない。


不安に押しつぶされそうなくらい


怖くて、悲しい。


でも、私が弱音を吐いちゃうと皆も不安にさせちゃうから。


だから、強がってでも大丈夫だって言うの。


素直になれなくてごめんね・・・。