その声の主は・・・恵。


「笑美さん!ファイト!」


そして、その隣には春登。


でも、私の目にはあなたしか映ってない。


だからかな。私は・・・走ったの。


一直線に、あなたの元へ。


「え、笑美?何してん!?」


「私の借り物は、あなたです!」


恵の手を握って、恵の眼を見て言った。


隣にいた春登は私を見つめていたと思う。


でも、もう私には恵しか見えないの。


「私の、大切な人。」