そして・・・騎馬戦が終了した。


騎馬戦の後の借り物競争は


騎馬戦に出ていた男子も出る人がいるため


10分間の休憩がある。


私は走った。恵のもとに。


恵は、体育館の端の方でうずくまっていた。


そっと寄って行くと、恵のすすり泣く声が聞こえた。


「・・・恵?」


恵は私のほうへ顔を向けずに


「ごめん・・・っ」


と言ったその声は弱々しくて震えていた。


「なんで?恵、握ってたよね?」