「ちょっと、待てそうになかってん。ごめんな?」


「・・・全然。恵・・・大好き。」


「俺も、大好きや。」


そして、私と恵は手を繋いだまま、屋上を後にした。


さすがに教室まで手を繋いだまま行く勇気はなく


途中でお互いが理解したうえで手を放した。




これから、運命の体育会が始まる・・・。


恵と春登。・・・どっちも頑張ってほしい。


私の友達だから。でも、私はどちらかに決めないといけない。


でも、私の中では決まっている。


私は、席について呟いた。



―――ごめん、春登。恵、勝ってね・・・―――