恵が不思議そうな顔をして、私の顔をのぞき込んできた。
思わず目をそらそうとした。でも、ちゃんと言いたくて。
「私、恵のことが好きなの!」
・・・やっと言えた。言った途端に
涙が私の瞳を覆っていく。
でも、まだ流さない。まだ・・・答えを聞いてないから。
「・・・笑美。
俺も好きや?」
好き―――。
「え・・・そ、それ」
「でも」
その言葉を聞いた時・・・やっぱり駄目だと思った・・・。
「今日の騎馬戦で俺が春登に勝ったら
付き合うてくれ。」
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