お弁当のふたを閉めながら


「また僕の分も作ってよ。


今度は一緒に食べよう。」


「うん。機会があったら作ってみるよ。」


クラスのみんなが、色んなクラスから帰ってきた。


みんなお弁当を友達と食べて、終わったみたい。


だから、春登はまた“僕”って言う。


「桜の木の下、行かないの?」


「え・・・。あ、今日は・・・」


「行こうや。」


その声は、私が待ちに待っていた声。


たった半日話さなかっただけなのに・・・


なんだか懐かしいような・・・。