「おーし、今から成績表渡すぞー。」
12月23日。
ついに明日から冬休み!
クラスみんなで騒ぎながら成績表を見合っている。
「亜子ー!
成績どうだった?」
ユリとあたしも盛り上がっていた。
「お!俺の勝ち!」
後ろからそう言ってきたのはもちろん大地。
「な!ちょっと見せてよ!」
…何これ。
「どっこいどっこいじゃん!」
「でも勝ちは勝ち~♪」
そんな話をしていると、
「おい!高城ー呼んでんぞ!」
教室のドア側の席の青木くんに言われて見ると、そこにいたのはこの間あたしをフッた元彼、藤くんがいた。
あたしとユリとそれから大地の間に変な空気が流れた。
「ちょっと…行ってくる」
小声でつぶやくように言って、あたしは教室を出た。