「あれ?大地ー?」
地元の駅に着くと、かわいらしい女の子が大地に話しかけてきた。
2人が話してる様子を見ていると、この女の子がこの間大地と一緒に歩いていた子だということに気づいた。
あ。また、何かモヤモヤする。
「じゃあ、またねー」
女の子がそう言うと、大地があたしに「ごめんな」と言ってきた。
「さっきの子、誰なの?
終業式の日も一緒にいたでしょ?
ユリとケーキ屋にいてたまたま見かけたんだけど。」
「元カノだよー。3ヶ月くらい付き合ったんだけどフラれた。
あの日は偶然会ったんだよ。」
「そう…なんだ。」
「何。亜子ちゃんまさかやきもち?
まぁ、俺好きな人いるし、あの子とは何もないよーん」
満面の笑みで言ってきた大地に、
「んなわけないじゃん!
てか大地に好きな人がいたなんて全っ然知らなかった。」
と、強い口調で言い返してしまった。
でも大地はそんなあたしを気にもせず、いつもの調子で
「やきもちだったら嬉しかったのにな♪」
なんて言っていた。