琉太からの着信。
お風呂で火照った体が
ドキっとした。
「もしもし?」
『あ、凛子?あのさ、』
少し眠そうな琉太の声に
また少し胸がドキドキした。
『今度、蛍子ちゃんと2人で
出かける事になったんだけど…。』
そんな私事情は知らずに、
琉太は続けた。
『俺ずっと誘っててさ、
最近頑張ってるからご褒美って。』
「…うん。そーなんだ。」
声が震えたかもしれない。
平然を装うのって、結構大変なんだと
こんな時に初めて知った。
『これ絶対凛子のおかげだよ!
いつもありがとうな、凛子!』
それでも、こんなに嬉しそうな琉太に
行かないで、なんて言えっこない。