そこに居たのは、
いつもの琉太だった。
私が好きになった琉太だった。
「笑ってんじゃねーよ!
つーかあんま騒ぐな!」
琉太は、いつまでも笑ってる私を
小さい子を高い高いするように
両脇を抱えて抱き上げると
すぐ後ろにあったベッドに寝かせた。
「軽いな、お前。もっと食えよ。」
「失礼な!ちゃんと食べてるよ!」
反論に、起き上がろうとする私を
琉太は否めるように押さえつけた。
「あー寝てろ寝てろ」
その力には勝てなくて
私は琉太にされるように
大人しく布団に入った。
「ごめんね。ありがとう。」
少し強引だけど優しい琉太に、
私はお礼が言いたくなった。
「別に、お前が心配なわけじゃねーから」
琉太は下を向いて話す。