「お前、泣いたの?
目腫れてる」
琉太は、普通なら突っ込みずらい所を
当たり前の様に聞いてきた。
「え…まぁ…」
お願い、
なんで?って聞かないで…
「あー風邪の時は不安だしな!
凛子は泣き虫だしな!」
「え?」
予想とは全然違う琉太の反応に、
拍子抜けしてしまった。
「1人暮らしなんだから、
いろいろ不安だろーけど。
何かあったら俺すぐ来るから、
連絡しろよ?」
「ぷっ…あはははは!」
琉太が偉そうに胸を張って言うから
おかしくなって笑ってしまった。
なんかもう、風邪じゃないって
言えない空気で。
少しくらい、
甘えてもいいかなって
思ってしまった。