『あ、そうだよな。
声、風邪っぽいし
ゆっくり寝ろよ?
とりあえず、ありがとうって
言いたかっただけだから。
また明日、大学でな!おやすみ』
琉太って、嬉しいと
よく喋るんだな。
蛍子さんには、お喋りなのかな…
「うん、ごめんね。
おやすみ」
それから私は、
声が枯れるまで一晩中泣いて
泣いて泣いて泣いた。
知りたくなかった。
最初から、知らなければよかった。
大学なんて行かなければよかった。
琉太に会わなければよかった。
あの時、余計なことなんか
しなければよかった。
全部自分で蒔いた種だ。
それを後悔しても意味ないのに。
どんどん嫌な自分になって
どんどん自分が嫌いになった。