クスクス、と照れた顔を演じていると、彼が変わらず無表情で言った。


「あぁ、尻軽ってな」


周りがギョッとした顔をする。


『……は?』


「そう聞いてたけど、こんなベタベタしてくるなんてやっぱり噂は本当だったんだな」


なっによ、この男!
このあたしを尻軽呼ばわり!?


『あたしはいい男しか興味ない。
誰でもいいみたいな言い方やめて』


ムッとしているあたしを気にもせず、すました顔でお酒を飲み干す。


「どうでもいいけど離れて」