『えっ帰るの?
じゃああたしも帰ろ!』


「……………………」


早足で図書室を出る雅也を慌てて追いかけると、途中で勢い良く振り返り、不機嫌な顔でこう言われた。


「あんたさ、まじでしつこい。
頼むから付きまとうのやめろよ」


『あなたがあたしに惚れるまでやめない』


愕然とした顔であたしを見る雅也。


「一生って事か…」


『さり気なく有り得ないって言わないでくれる?』


はぁ…とため息を吐いた後、長い腕でグイグイ壁に追いやられ、綺麗な顔が近づく。


「だったら早く俺を落とせよ」