【嶺side】

蒼空と帰れる♪

ほんとは毎日一緒に帰りたいんだけどさ。

むりだよなー。


でも、
朝の気まずさって俺のことちゃんと見てくれてるってことだよな!

嬉しい。

「蒼空。帰ろうぜ!」

俺は、荷物を素早く鞄に入れて蒼空に言った。

「うん。」


やっぱ嬉しいな。
憧れてたんだ。
蒼空とこうやって帰るの。

なのにー…
「嶺。蒼空と帰るの?」

林檎が来た。

何で来んだよー!

しかも、なんか言いたげだし…。

「うん。そうだよ?」

俺は、林檎を見る。

どうせ、「うちも!」とか言うんだろー!?

「いいなぁ。私が蒼空と帰りたかったのに…。」

やっぱな。

あー!
蒼空を誘惑してるし!

「だーめ!今日は蒼空は俺と帰んの!」

林檎。絶対いじける!

「嶺ずるい!」

やっぱ!
なんか生まれたときから一緒だからすぐわかる♪

「ずるくないもんねー!」

なんか
面白いからプニプニしてやろー←

「べーだ!じゃあ、蒼空また今度、一緒に帰ろ?」

いいな。
俺だってまた帰りたいのにさ。

「うん♪いいよ」

やっぱ
蒼空のその笑顔好きだな♪

「じゃあね♪」

林檎が手を振りながら教室を出ていく。

やっと林檎がいなくなった!

「じゃ、俺たちも行くか!」

俺たちも教室を出た。

そういえば…

「あ。蒼空、肩使う?」

蒼空足痛いんだよな…

「ぅうん。いいよ!」

やっぱ断られるよなぁ…。

でも、蒼空足引きずってる。

「やっぱ貸す!大丈夫。俺が支えるから!」

俺は蒼空の腕を取り、自分の肩に回した。

やったはいいけど…
これすごい近いって!

「ありがと。」

まぁ、蒼空が痛くないならいいんだ!

他のやつらがむっちゃ見てたけど、
気にしない。気にしない!

でも、ちょっと恥ずかしいな…


ぁ、階段ー…
蒼空降りれるかな?

「蒼空。階段行ける?」

蒼空の方を見た。

ぁ、蒼空が顔赤くした…

やっぱ近いよなぁ。

「んー手すりあるから大丈夫。」
「わかった!じゃあ、気を付けろよ?」

でもなぁ…
やっぱ心配だなぁ。

「ありがと」

ゆっくり歩いたの気づいた!?

嬉しいな。

「ぁ、当たり前だろ!」

やばい。
絶対、顔赤かった!

階段の上の方から声が聞こえた。

「嶺、帰んの?」

俺は顔を上げた。