【蒼空side】

「母さん。明日、蒼空俺が送ってくよ。」
「うん。お願いするわ。」

お母さんと一番上の10歳違いの兄陽希(はるき)の会話が聞こえる。

明日は、久しぶりの学校だ。

あのあと奏兄が陽兄に全部話した。
で、病院行ったけど
やっぱ保健室で言われたことと同じことを言われた。

まぁ、少し悪化してたけどね…


一応、腫れは少し引いたけどまだ痛みはあるみたい…。

「蒼空ー!そう言うことだからよろしく★」

陽兄がそう言ってピースをした。

陽兄がこんなテンションの時は、少し軽くあしらって置けばいい。

これは
兄弟内で決めたルールだ★

まぁ、決めたのは礼兄だけど…。

「はいはーぃ。」

そのルールに従って陽兄を軽くあしらって階段を上る。

陽兄は、いつもはもう、THE爽やか系な感じなんだ。


部屋につくと
蒼空はベットに飛び乗る。
こうやってベットで枕に顔を埋めるとなんか落ち着く。

「ぁ。」

さっき陽兄に言われたことを優輝と拓海に伝えなきゃ。

そう思って充電器に差しっぱな携帯を手に取る。

メールが一件来ていた。

それを開くよりも先に二人にメールを打つ。

Dear優輝、拓海

明日、陽兄の車でいくから
一緒に行けない。


「送信ッと!」

なんか運動会から一気に気持ちが軽くなった。

みんなが自分を見ててくれていたって気づけたから。

「~♪」

鼻唄を歌いながら来ていたメールを開く。