教室が見えてきた。

「優輝。」

蒼空が優輝に呼びかける。

「ん?」
「そろそろ肩、はずしていいよ。」
「りょーかぃ!」

と、優輝は肩を外す。

少しフラついた。

優輝はフラついた蒼空の手を掴んだ。

「離すけど、辛かったら俺にもたれかかれよ?」

優輝が掴んだ手を少し引く。

「うん。」


教室へ入った時はまだみんなが席に着いていなかったから
手を繋いでいることを
みんなに気づかれずに席に座れた。


優輝には
いつも助けられてばかりだ。
私も
優輝を守ってるつもりだけど
守れているのかな。


先生の話はただ一言。
「よくやった!」
そう言って先生の瞳からは涙が落ちた。

その後
クラスのみんなと写真を撮った。

みんなの誘導で蒼空は中心にいた。
その隣にはずっと優輝がいて、肩を貸してくれた。