「ただいまぁ。」
鍵。
空いてたから誰かいるはずなんだけどなぁ…。
「おかえり。」
突然、階段の方から声がした。
「礼兄?」
聞こえた声は確かに
二番目の兄、礼渡(あやと)だったはず。
階段の電気は消されていて真っ暗だ。
「礼兄。どうかした?」
私は、階段の電気をつけて
階段に座り込む礼渡に話しかける。
「―と別れた。」
初めの方は声が小さかったからわかんなかったけど
多分、彼女の名前だろう。
あぁ、こりゃ私には対応出来ん…。
「まぁまぁ、立ち直れや!」
そう言って礼渡の肩を叩いて二階へ上がっていく。
自分の部屋にいって携帯を開くと
メールが1件きてた。