「隼斗、ダメッ!」

言っても隼斗は止めない。

あたしの素肌に触れる彼の手が、やけに熱く。

ドキドキして、流されそうだった。

「ダメだってば!」

力の限り胸板を押し、隼斗との距離を開けた。

すると、寂しそうな表情をした隼斗。

そんな顔したって、あたしはもう流されないんだから!

「ケチ・・・」
「ケチじゃないっ!」

そう言うと、隼斗はしぶしぶ布団に入った。

あたしは添い寝してる状態。

さっきと同じように、頭を撫でながら言った。

「治ったら、好きなだけ・・・シよ?」

その言葉に隼斗は・・・目を見開いた。

わっ、分かりやすいな・・・。

でも、効果は抜群だった。

「飯と薬持って来い。んで寝る」

真っ赤な顔しながらも、あたしに偉そうに命令した。

初めっから素直に聞いてくれればいいのに・・・。

「うん。じゃあ行ってくるね」

隼斗にそう告げ、ベットから起きがった。

その時、

「約束、だからな」

やけに妖艶な声で、隼斗は言った。

あ~ぁ。

やっぱマズかったかな?

・・・でもまぁ、それでちゃんと治そうとしてくれるならいいや。

元気な隼斗でいてほしいしね。

その前に、ちゃんと髪は乾かさせて、服も着させよう。

今1月なのに、風呂上がりに裸で部屋に移動するなんて、どうかしてるよね。

その後の隼斗は、お粥を食べて薬を飲んで寝た。

なんか疲れたな~・・・。

ため息をつきながら、隼斗の寝顔を見つめてた。