「飲まないと良くならないよ?」
「うん・・・」
「だから取ってくるね?」
「行かないで・・・」

このままじゃ終わらない。

どうすればいいの~・・・。

分身でもすればいいですか、あたし。

隼斗に腕を掴まれながら、いろいろと策を練る。

気を抜いた、その瞬間。

―――グイッ

「きゃあっ!」

突然、凄い力で腕を引っ張られた。

いつの間にか、あたしの背にはふかっとした感触。

そして視界に映るのは、天井と・・・真っ赤な顔した隼斗。

Why?

何故あたし、・・・押し倒されてるの!?

「はや・・・と?」
「ヤる」
「はっ!?」

今、貴方の体調からして有り得ない言葉が出てきましたけど・・・。

「今何と?」
「ヤる」
「なっ・・・何を?」
「何って・・・エッチ」

はぁぁぁぁっ!?

何で!?

意味不明なんですけど!

「汗かいたら治りそうじゃね?」

そう言ってニヤッと笑った隼斗。

・・・あんた、ホントに風邪ひいてんの?

さっきまで苦しそうにしてた隼斗はどこへ!?

「シないよ!?シないシない!」
「何で?」

断固否定すると、何故か聞き返されてしまった。

何で、って・・・。

「汗かいて治すより、ちゃんと寝てご飯食べて薬飲んで治した方がいいよ!」

あたしは言った!

正しい事言った!

・・・のに。

この人は聞く耳もたず。

あたしの首筋に吸いつき、服の上から胸の膨らみに触れた。