だりぃー・・・。
体中が熱い。
「はい、これ。貼るよ?」
満奈が冷えピタを貼ってくれた。
あーっ、冷たくて気持ちいい・・・。
てか満奈の手も冷たかった・・・。
「満奈・・・」
「ん?どうしたの?」
「手・・・」
「手?」
俺が言うと、満奈は不思議そうに自分の手を見つめた。
「触らして・・・」
俺が頑張って伸ばした手に、満奈の手が触れる。
冷たい。
気持ちいい。
「隼斗の手、熱いね・・・」
俺の意図を察したのか、満奈は逆の手で俺の手に触れる。
ダブルで気持ちいいー・・・。
熱移しちゃ悪いよなー。
満奈も芸能人なんだし。
でも・・・、
「あたし、お粥作ってくるね」
満奈が離れると、急に胸がそわそわした。
「・・・な」
「えっ?」
「行くな・・・。そばにいて」
寂しい気持ちが胸中を支配した。
俺らしくない。
それに、満奈に風邪を移すかもしれない。
だけど、・・・寂しい。
満奈にそばにいてほしいんだ。
「ふふっ。最近の隼斗はホント、甘えたさんだね?」
俺の思いを聞いた満奈。
浅く笑って、俺の頭を撫でた。
「そばにいてあげる」
その言葉に凄く安心した。