「それでは明日から撮影に入ります。今日は御苦労様でした」

監督らしきさんの一言で会議が終わった。

それでもアリアさんの視線があたしの身体に刺さる。

痛いよぉ・・・。

「満奈ちゃん、よろしくね♪」

勝手に1人で怯えてたら、可愛い笑顔の水沢玲愛さんがあたしの目の前にやって来た。

「はいっ。こちらこそ!玲愛さん」
「やだぁ。あたしの事は玲愛でいいわよ。その代わりあたしも満奈って呼ぶね」
「えっ!?あっ、はい!」
「ふふっ、可愛い♪」

かっ、可愛い!?

あたしが?

ないないないない・・・。

一応アイドルだけど、顔はダメだから・・・。

悲しいねぇ。

そんな事考えてたら、玲愛は急に険しい顔になる。

ひそひそと話しだした。

「満奈。アリアちゃんは気をつけた方がいいわよ」
「アリアさんですか?さっきから異常なほど睨んでくるんですが・・・」
「やっぱり!はぁ・・・、どんだけアイツが好きなのよ」
「アイツ?アイツって誰ですか?」